プログラム言語の速度比較について

雨谷の日和で展開されてゐる Java と C の速度比較について、私が言ひたかつたことは→3 月 8 日に書いた。これから書くのは本質論ではなくて枝葉末節。

(1) 画面ないし何らかの媒体に出力を行なふプログラムは、速度比較には適さない。出力は結構時間のかかる処理だが、その速度はしばしば OS の速度の影響を受ける。プログラム言語の特性を素直に示してゐるとは考へにくい。

(2) 最適化の技術は時代とともに進歩してゐる。去年開発されたコンパイラと、今年開発されたコンパイラでは、当然性能に違ひがあるはずだ。コンパイラのバージョンを明示しない比較は無意味だ。

(3) 推奨されないモジュールは速度最適化処理の対象から外されてゐる可能性がある。推奨されないモジュールを速度比較に使ふのは無意味だ。←これは今回の徳田雨窓さんの件とは無関係で、屁理屈太郎の勘違ひでした。申し訳ありません。

(4) 何を調べたいのか、明確な意図を持たない比較は、大抵の場合、失敗に終はる。たとへば、「実行時のエラーチェックの厳密さ」について調べたいなら、実行時エラーチェックが行はれる可能性のあるやうなコードを用意する必要がある(動的に変化する変数を使つて配列にアクセスするなど)。今回、比較に用ゐてゐるコードは、徳田雨窓さんが気にしてゐる五つの項目(→何故 Java は遅いのか)のうち、どれを意識したものなのか不明だ。